Logic Pro X 純正 Studio Horns のススメ
Logic Pro X 10.4のアップデートでStudio HornsとStudio Stringsが追加されました。(2018年2月の話)
なぜ今更これを取り上げるかといいますと、これまで私がダウンロードしてこなかったためです。どうせEXS24で動かすんだろうから奏法も変えられず、リアルな感じの音にはできない、と考えていました。
それならHDDを圧迫させないためにもダウンロードはしないでおこうということで、、、最近まで放っておいていました。
ですが、安いブラスソロ音源を探している中で、そういえば、Logicにもブラス音源入ってたな、と思い、ダウンロードしたところ、EXS24形式の音源ではなく、思いの外自由度が高く、よいものだったので、紹介することにしました。
ソフトウェアの使い方は詳しく紹介している方がいらっしゃり、私の出る幕はなさそうなので、他の方のブログを参照していただければ幸いです。
一点だけ、注意があるとすれば、プラグイン選択からStudio Hornsを開くのではなく、ライブラリから個々のStudio Horns音源を開くことをおすすめします。
結局のところ、どちらでもそこまでの違いはないのですが、プラグイン選択からStudio Hornsを開くと、キースイッチが設定されていないものが出てきてしまい、プラグインヘッダからアーティキュレーションを設定する必要が出てきます。
ライブラリから開くと、すでに設定されているものが出てくるので、少し楽できます。
・音色について
アルトサックス2本、テナーサックス2本の音源が用意されているのですが、どちらも2本目の方が人間らしい音がします。(1本目は、まっすぐ音が伸びすぎ)
トランペットは4本用意されていますが、これは好みですね。ただ、それぞれ特性が違いますので、リアリティを出すならそれぞれでオートビブラートの設定を変えた方がいいと思います。
操法は基本的にExpressive〜を用いて、必要に応じて後からアーティキュレーションを打ち込むのが良さそうです。(Sustainはちょっと微妙)
Dynamicsを調節することで、音色をいじることができるのですが、基本的に30%以下のDynamicsに維持しておくことがリアリティを出す上でオススメです。出音でDynamicsを大きくしたい場合は個別にオートメーションを用いて設定するのが良いと思います。(大きなDynamicsで演奏し続けると、サンプル臭い。)
私は、Dynamicsをモジュレーションホイールに、Volumeをピッチベンドに設定して演奏しています。
先日のベーストラックに合わせて、テナーサックスで一発録りしてみました。リズムに関しては一生の課題ですね。音を伸ばすと、ビブラートで音量がデカくなるのをピッチベンドに設定したVolumeで調節しているのですが、制御しきれていませんね。練習が必要です。
サックスのオートビブラートについてもまだあまり研究していないので色々試していこうかと。
あまりまとまりのない記事になってしまいましたが、どなたかの参考になれば幸いです。
ADSR Sample Manager アップデートのリリース
フリーのサンプルブラウザである、ADSR Sample Manager ( https://www.adsrsounds.com/product/software/adsr-sample-manager/ ) が最近アップデートしました。
私的に特筆すべきアップデート内容は三つ。
1. ハイ/ローパスフィルター, フェードイン/アウト, ゲイン, ノーマライズ, メーターの実装
地味にノーマライズの実装が嬉しいです。これでサンプルをブラウジングしている中で爆音サンプルに遭遇しても耳を痛めなくて住みそうです。
フィルター、フェードイン、フェードアウト、ゲインはオートメーション可能な項目なようです。
2. 新しいサンプル情報の実装:サンプルの長さ(秒数), ファイルサイズ, サンプルの追加日
ファイルサイズの情報は使う機会がなさそうですが、サンプルの長さを一覧で見ることができるのはいいですね。ワンショットで絞り込んでもワンショットじゃないものがちょくちょく出てくるのでそれらを選別できるのは便利です。
また、これらの情報は表示、非表示を選ぶことができます。(以前からあったもの(キーなど)も隠せるようになりました。)
3. サンプルを、ユーザーが設定したセッティング(テンポなど)のままDAWにドラッグすることが可能になった。(元のファイルのままドラッグすることも可能)
※サンプルをドラッグする際に用いる十字マークの上の•••をクリックで設定を変更できます。
これは一番大きな変化かと。今まではこれができなかった(少なくともマニュアルを読んでいないのもあり、私はやり方がわからなかった。)ため、uvi workstationなどの他のサンプラーを通して、テンポを変えたりしていたので、なかなかフラストレーションが溜まっていました。
あとは、左のタグやらフォルダのブラウザが隠せるようになり、ウィンドウサイズを少し小さくすることができるようになったりもしています。
ユーザーの声がよく反映されている良アプデかと。
フリーのウッドベース音源
追記:自作のアップライトベース音源配布しました。
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exs形式やsfz形式で様々なサンプルを公開しているLithalean氏によるウッドベース音源 ( Upright Bass (SFZ) | Musical Artifacts )
こちらが素晴らしかったので紹介します。
一つの音に対して7つのベロシティが設定されていて、普通に弾くだけでもかなり自然なラインが出来上がります。
音の感じは、アタック強めでピッチが綺麗な最近の優等生ベーシストというイメージが近いかな、と思います。そこまでふくよかな音ではないですが、木の鳴りもちゃんとある感じです。
適当にライン弾いてみました。ベロシティとリズム直すのが面倒で所々変ですが、 音の感じはうまく伝わるかと。
ウッドベース音源は、「どうだ、これがウッドベースの音だ!」といった感じの大袈裟な音源が多いのですが、この音源はそんな感じもなく、割にウッドベースの特徴がよく再現されているので、非常に高感度が高いです。
難点(フリーのsfzに大抵つきもの)を挙げるとしたら、A弦とE弦のミドルベロシティの音がやばめです。(特にA弦)なぜかこの二つの弦だけビヨーンと音が真っ直ぐに伸びすぎてサンプル臭くなっています。ただ、低いベロシティの音は比較的よく録れているので、後でベロシティと音量を調節してあげると大抵の問題はクリアできそうです。
欲を言えばスライドの音も欲しいですが、実際打ち込みで(現実でも)ほぼ使うことはないですし、ピッチベンドなどを駆使すれば簡単に表現できるので、まぁいらないかと。
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この記事はこの楽器のことを検索に引っかかるようにウッドベースと表現してきましたが、国外では使われない呼び名なので、コントラバスもしくはダブルベースが無難ですかね。
Dannenberg Wind Oscillator
フリーのReaktor 6ライブラリーであるDannenberg Wind Oscillator (https://www.native-instruments.com/en/reaktor-community/reaktor-user-library/entry/show/11879/) の紹介です。
このライブラリーは同じくReaktorのフリーストリングスライブラリーSerenade IIIを開発したChet Singer氏によるもので、こちらはブラスの楽器群をシンセで再現したものとなっています。
フリーのブラス音源はいくつか存在するのですが、実用的なものはあまり存在せず、色々探し回っていたところ、こちらのライブラリーにたどり着きました。
ModulationホイールによってLoudnessをいじることで、音色を変化させ、生の音に近い音を出すことができます。
載せた音源はDizzy Gillespie作曲のCon Almaです。トランペットの音とテナーサックスの音はこちらのライブラリーを使用して作成しました。菅のハモリとコード進行が綺麗な曲で真っ先に思いついたのでチャチャっと作りました。トランペットもテナーサックスも一発どりで特に修正もしていないので粗が出ていますが、トランペットの高Loudnessの音が伸びているところで若干シンセ臭くなっている以外は、かなり生音に近い音を再現できているのではないでしょうか。手軽に管楽器を打ち込むことができるのでかなり気に入っています。
難点は細かいパッセージを再現するのが難しいところですかね。Midiを修正すればいいだけですが…。
ピアノ音源レビュー
所持しているピアノ音源のレビュー。レビューに値しなそうなものは書いていないので一応おすすめ。
1. East West Quantum Leap Piano Steinway D Platinum
そこそこ良いピアノ音源が欲しいと思い購入。容量のわりに安い。(audio deluxにて70ドルほどで購入)
3つのマイクポジションをそれぞれ必要に応じて読み込み、それらを自由にブレンドできる。(Goldは一つのマイクポジションしかないので買ってはいけない。)
スタインウェイをデザインした音源の中では割と柔らかく優しく録音されているように思える。マイクの位置、マイクの種類などは選べないが、適当にブレンドするだけでかなり自然な音が作れる。
・不満
音の抜けが若干悪く、EQがプラグインに入っていないために外部EQでハイを上げる必要があるように思える。あと全体的に音が小さめで外部から音を上げてあげなくてはならない。
容量が大きいため、SSDに音源を保存すること推奨。プラグイン自体も謎に重いため、なかなかに気合がいる。
特定の音の低ベロシティにおいて、録音時のノイズ(鍵盤を上げたときのバコンという音)がある。全ての鍵にこのような音が入り込んでいるのであれば納得がいくが、特定の音にのみ入り込んでいるのは気持ち悪い。ただ、この音を避けることは可能で、音楽作成には問題ない。
2. Ivy audio - 162 in piano
Ivy audioがフリーで配布(ドネーションすると高速ダウンロード可能)しているピアノ音源。vstbuzzと公式サイトでダウンロード可能。
タダなら一番音質が良いのではないかなぁと思う。こちらも少し暗めで柔らかめ。
色々面倒なので使う機会は少なそう。
kontakt版(フルバージョン必要)とsforzand版がある。kontaktを所持していないため、sforzand版をダウンロードした。
catalinaで分割されているrarの解凍方法がわからず(もしかしたらできない?)、公式で1ドルドネーションしてダウンロードした。rarの方がおそらくwavファイルを詰め込んだもので5ギガくらいに対して、こちらはflacファイルに圧縮されており2ギガほど。closeとambientの二つのマイクポジションが収録されている。
Kontakt版はおそらく二つのマイクポジションをUIでブレンド可能なのだが、sfz版は、xmlファイルが存在しない上に、sforzand上でブレンドが不可能なので、sforzandを二つ立ち上げなくてはならない。sforzandは立ち上げすぎると、Ariaがどうこう言い出してlogicごと落ちることがあり、これをあまりやりたくはない。(手間だしね。)
・不満(ここまでもほぼ不満だが)
closeの音に弦を叩いているコツコツ音がかなり入っていてブレンド必須。ambientの音も輪郭がぼやけすぎて、かなり遠くで録音されているように思える。
こちらも全体的に音が小さい。
3. Versilian studios - VS upright 1
フリーのオケ音源(VSCO2)を配布しているVersilianが配布しているアップライトピアノ音源。おそらく有名。いくつかダウンロードしたフリーアップライトピアノ音源の中では一番自然。
音の立ち上がりが早く弾きやすい。プラグインでASDRをいじれる。軽いので遊んで弾くのにはちょうど良い。
・不満
ペラッペラ。
4. Addictive keys - studio grand
Forcusrite製品にバンドルされていたのを先日思い出しダウンロード。一つの音源しかダウンロードできないが、フル版をダウンロードできる。フリー版も存在し、こちらは鍵の数とマイクの種類、ポジションが限定されているらしい。
音が明るくタッチへの反応が早いので弾いていて気持ちがいい。記載がないので一つの音に対していくつベロシティが収録されているのかはわからないが容量(700MBほど)を考えると・・・。ただ、音がかなりクリアに収録されているのと、マイクの種類、マイクの位置を色々選べるので、音の質的にそこまで劣っているようにも思わない。
・不満
特にないが、あるとしたら収録されている音の数が少ないためにリアルな感じがあまりないところ。ただ、リアルなピアノの音ってなんだ?と考えさせられるいい音源であるため、不満とも思っていない。
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リアルなピアノ音源ってなんでしょうね。コントラバスもそうですが、ジャズをメインで聴いていると、1音1音きれいに録音されている生のピアノ音源を聴く機会ってそうそうないんですよね。逆に、どうだリアルだろ?みたいなピアノ、ベース、ドラムがのっているレコード、CDを聴くと、こんなん嘘でしょwって思ってしまいます。
特に最近はyoutubeでライブ音源を漁ることが多く、リアルすぎる音源ってリアルなのかなぁとかボーッと考えています。
ソングフォーム雛形作成しました。
私は曲を作成する上で、ソングフォームを最初に定めることが重要と考えているために、ソングフォームを書き残しておくツールが欲しいと考え、フリー楽譜作成ソフトなどを漁っていました。しかし、既存のフリー楽譜作成ソフトで最初から五線譜が書かれていて、尚且つ一段ごとの小節数を指定できるものが見つからず、ソングフォームを残しておくためだけの雛形を作りました。細かいセルはコードを書く用です。
必要十分かと。
コードを自分で入力しなくてはならないところが若干のネックですが、自分でわかれば良いため適当に入力するので、他のソフトウェアと比べてそこまで入力速度は遅くならないと思います。
頭を使わない曲の作り方
年々脳の活動が衰えていくのを感じるので、頭を使わない曲の作り方を書き残しておきます。
1.ソングフォームを決める。
あとで変えたくなるかもしれないが、なんとなく大枠だけ決めちゃう。intro16,A16,B16~~とかを紙に書いておく。logicで表示される小節もメモしておくと楽かもしれない。悩まないで適当。
2.ハイハットを四つ打ちしてループする
生かシンセかで今後の方向性が変わるからここだけ少し考える。
3.適当にリフとコードを鳴らす
手馴れで鳴らす。間違い(理論的なものもタッチミスも)はあとでいくらでも直せるので適当。リズムだけ頭を使う。
4.適当にベースを鳴らす
なんとなく鳴らしたコードを頭に入れながら。大体の機能があっていれば雰囲気は掴めるので間違いはあとで修正。
5.ソングフォームに合わせて3と4を繰り返す。
3と4はどっちが先でも。
6.メロを考える
これが私的に一番頭を使わない方法です。